退職決定的原因その一 大和真空をはめ込む
証券会社を退職の決定的原因 その一 (笑)
株のはめ込み (公募株や 機関投資家の売り玉に買い向かわせるために
お客さんに 相場と全然関係ない銘柄を薦めて 買わせること)
いろんな銘柄をやりましたが 一番印象に残っているのが
大和真空という株をはめ込みしたときです
当時 上場して間もない頃だったので株価は3000円ほどしていました
その値がさ株(高株価のこと)を支店ではめ込みの指示が営業本部からきた
まあ どこかの生命保険会社かどこかが売りたいから 個人営業で
買い向かいの玉を手立てせよ ということなんだろう と
でもね 当時はいまと違って 単位数が1000株単位なんですよ
3000円で1000株 つまり300万円の資金がいる
そんな高額の株を はいそうですか っていって買ってくれるお客さんなんて
そうそういないです
それも これは本当に値上がりするって 自分が思っていればまだ
セールストークに熱が入るけど なんで大和真空なんや って
思いながら勧めるから 余計に買ってもらえない
ズルズル時間だけが過ぎていき なかなかはめ込みのノルマが達成
されないなか 支店長 ラインのT次長 と
営業マンたちの我慢比べに。。。。(笑)
どうしても 消し込みが進まないために 私もどうにかせなあかんと
思い 本当は薦めたくなかったある顧客に電話しました
そのお客さんは 御老人で株の預かり資産は約500万円ぐらい
それで 私は持ち株を売って 大和真空を買いませんか と
セールストークした
○○君 その株は本当にいいんか? と聞いてきたので
すごくいい会社です これに賭けてみませんか と強く勧めた
(こころが 痛かったですねえ。。。)
じゃ ○○君の言うとおりにするわ ということで買ってもらうことに
営業場は やった! とほっとした雰囲気に
でも この売買だけで 手数料 その頃は 片道3%ほどだったので
300万円×6% 約18万円 が顧客の資産が減ったことになる
それだけではない
その当日 寄り付きでクロス売買を終わったとたん 株価は
アッという間に下落 約200円ほどだったかな 下がってしまった
私は 腹がたって そのパワハラのT次長に食ってかかりました
こんなことをしてていいんですか! こんなことしてたら
個人営業なんて みんなつぶれてしまいますよ! と
私はその顧客に申し訳なく こんな業界にいるとだめだ
やっぱし 退職をするしかない と思ったのでした
ただ 会社を退職してから 引継ぎをした後輩社員にきくと
その顧客は 資産を増やしてけっこう喜んでもらってますと
聞いて ほっとした気分に
それは なぜかというと 私が退職したのはバブル経済が
始まる直前だったので 私の顧客様たちはすべて儲かって
資産を増やしたのです
あとから たまに会った顧客のひとも ○○くんはいい銘柄を
薦めてくれた よかったわ~(笑) と言われ 喜んでもらったけど
複雑な気持ちに。。。
私は ある意味 バブル経済に救われたのです