倒産社長のちまちま株式投資日記

会社を倒産させてしまった社長が少ない資金で投資しながら 日々思うことを書き綴る日記

山一破綻 営業特金

先日 NHKスペシャルで山一証券の破綻の番組をやっていた
なつかしい そして潰れるってニュースで聞いたときは信じられなかったのを
思い出した


山一って以前にもつぶれかかってるんですよ
昭和40年の証券恐慌で もうだめってなったときに 日銀特融で
助けてもらったんですよね
その時の大蔵大臣は 田中角栄  護送船団方式の時代だから助かったんです
と 私の記憶では。。。。(笑)


山一は 私が勤めていた会社とちがって 名門 以前はトップだったんです
だから法人顧客が多かった 法人の山一って言われてました
でもそれがつぶれる原因になったんですよ


私が証券会社で営業をしている頃って ちょうどバブル経済の前だったんですね
NY証券市場が長い低迷期を脱して 上昇し始め そしてプラダ合意で
為替が強烈な円高に ちょうどそのころ 支店長が営業特金で株の売買を
するようにならなければ とよく言っていた
(私が入社したころ NYダウはだいたい700ドルぐらいだった
7000ドルではないですよ 700ドル!(笑)


営業特金っていうのは 法人顧客が証券会社に資金を預けて
資産運用をしてもらうこと
まっ わかりやすく言えば 何億も預けておまかせで運用
利回り何パーセントかは保証してな みたいな感じ


今 考えればめちゃくちゃや そんなん 相場なんてどうなるか
わからんのに だいいちその当時なんて金融派生商品なんかも
限られていたから 相場がさがると一気に元本割れみたいなことになる


それにダマテン やから
ダマテンは私たちの業界用語で 顧客にだまって転売すること
これをし始めると 手数料欲しさにどんどん黙って売買を繰り返し
そして顧客に発覚 クレームが入り 裁判ざたになったりする


営業特金っていうのは いいように言ってるけど 要は大きなダマテン
手数料欲しさにどんどん売買を繰り返し 相場がバブルで上昇のトレンドの時
上手くいっていたのが バブル崩壊で一気に損失 そして損失補填
こうなることが昔からの例でわかっているのに その当時の
経営者はわからなかったのが不思議で仕方ない  っていうか
みんながやっているから イケイケだったんだろうな
(だから よくCMで流れている ファンドラップも信じられへん)


山一は法人顧客が多かったから 営業特金もめっちゃ多かったんだろう
それがのちに損失補填になり そして簿外債務になり
護送船団方式をやめた大蔵省に息の根を止められた っということに


ちなみに 私が勤めていた会社も同じようなことに
ただ 最後の最後で裁判で決着をつけようとしたので簿外債務はなかった
(と しんがり という本に書いてあった)


まあ やっぱし 問題先送りっていうのが一番の原因だろうな
自戒を含めてだけど。。。。



















営業特金