先日　元社員が監督をしている野球部に　プロのスカウトが
大量に押しかけ　騒然としたなかで練習試合をしたそうだ
目当ては　前に記事にした　Max１４７キロの投手

その異様な雰囲気のなかでも　投手のSは堂々としたピッチングをし
春　県大会で準優勝した強豪私学を８回まで完璧に抑えた

今でこそ　スカウトの目に留まったSだけど　うちの野球部に入部した当初は
そこらへんにいる　ちょっと球が速いなあ　ぐらいの投手だった
でも　その体格と　投げる球の質に非凡なものを感じていた私は１年生の頃から
その選手に就職先はプロ野球　って言ってた(笑)

まあ　実際　ほんと手の届くところまで来ていると思うけど
私がその選手に　プロ野球をめざせ　って言ったのは　別の意味もある
１年生のころ　ネット裏で練習試合をふたりで見学していたときに
Ｓはどうしてうちに来たん？　と尋ねた

Ｓの持ってるポテンシャルだったら　他の強豪校から誘いがあったやろ？　と
聞いたら　僕はほかの強豪校みたいなピリピリした　絶対に甲子園　って言う
学校だったら　たぶん辞めるだろう　って思ったからです　と言った　
そう　Ｓは自分を追い詰めて　どんどん練習するタイプではない
だから　自信をつけさせるために　プロ野球をめざせ　と言ったのです

うちの野球部にくる子は　ほとんどＳみたいな子供
頑張れ頑張れ　って言い続けると　集中力が続かないのか　自分で
スキルをあげよう　目標をもう少しあげようとか　そういう考えは　
はっきり言って全然ない(笑)

だから　監督　コーチはほんま大変(笑)
怒ってばかりでもだめだし　褒めすぎても　っていうか　
ちょっとでも　褒めてしまうと舞い上がって　そして天狗になる(笑)
で　ここで私の役目　ひとりひとり　子供の長所をみつけて
そばでささやいてみる(笑)

非力でもスイングが良い子は　スイングいいよー　これで体ができてきたら
絶対にいい選手になる　とか
野球がへたでも　声だけはでかい子は　これこそが高校野球
がんばって　声だけでベンチ入りめざせ　ムードメーカーになれ　とか(笑)

とにかく　その子の野球部での居場所を見つけてあげる　　ていうのが
私の　いまの野球部での役目だと思っています

私自身　現役の頃は　指導者の方からほとんど無視　声をかけてもらうことなんて
ほとんどなかった
そんな選手を作っては　ダメって思うから　子供たちに接しているのです

まあ　なにより　子供たちの笑顔を見るために　いるようなもんですけどね
還暦すぎた　おっちゃんは見てるよ～(笑)